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Carving a Legacy

CARVING A LEGACY

北斎と日本の美術 -木版画-
深く刻まれた遺産

葛飾北斎を記念したThe Metとのコラボレーションの発売に際しに、アーティストの今田 裕子さんに木版画の制作を依頼しました。今田さんは東京生まれのアーティストで、日本の木版画を専門に教えています。日本の木版画の特徴、伝統的な技法の保存と指導について、また、本物志向と絶え間ない創造性に妥協することなく長いキャリアを切り開く決意について、今田さんのスタジオで一日一緒に学びました。

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「私はいつも、自分のキャリアは60歳から始まるだろう、そうすれば90歳、100歳まで働ける、と自分に言い聞かせています。」

DR MARTENS:作品についてお聞かせください。木版画に興味を持たれたきっかけは何ですか?
今田さん:大学時代に日本で木版画の技法を学びました。その後、スレード美術学校の大学院で版画を学ぶために渡英しました。家庭教師から、この技法はイギリスではあまり知られていないから、教え始めた方がいいと言われ、自分も実践すべきだと思いました。そして、リトグラフなどの他の手法と並行して、日本の木版画の制作を始めたのです。
DR MARTENS:作品にインスピレーションを与えてくれるものは何ですか?
今田さん:難しい質問ですね。私のインスピレーションは、主に自然やその動きから得られます。私はいつも、その動きを抽象的なフォーマットでとらえようとしてきました。観察するよりも、まずその瞬間を自分の中に取り込み、それを自分なりに表現することを心がけています。
DR MARTENS:制作のプロセスを教えてください。
今田さん:まず、自分で調べたことや撮った写真を使って、ブロックをデザインします。そして、その中から自然な動きをピックアップして、かなりラフなスケッチに仕上げます。指導するときは緻密さを重視しますが、私自身はのびのびやっています。あまり計画的にやると、線の流れが分からなくなり、自然な動きの感覚が失われてしまうんです。
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「現代のアーティストとして、
私は被写体を自分で選びます。
芸術的な自由があるのです。」

DR MARTENS:北斎の作品との出会いはどのようなものだったのでしょうか?
今田さん:北斎は、日本だけでなく世界的に有名ですよね。でも、いつもそこにあるから覚えていないようなもので、最初の瞬間がわからないんです。生まれたときから知っているのです。日本の木版画は、私たちにとってとても自然なものです。小学校で簡単な方法を習ったので、誰もが基本を知っているのです。
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DR MARTENS:北斎はチームで仕事をしていましたが、あなたは一人で仕事をしていますね。その点は、どのように影響していますか?
今田さん:北斎の時代には、日本の木版画は芸術ではなく、新聞や雑誌の写真撮影のようなものだと考えられていました。1枚の版画を仕上げるのに、たくさんの人の手がかかっていたのです。今の作家は、自分で被写体を選びます。芸術的な自由度は高いですし、出版社もありません。でも、すべて自分で制作しています。江戸時代のように専門家がすべての工程を担当するのではなく、自分たちですべてをカバーするのは簡単なことではありません。

「北斎の作品には躍動感、シンプルさ、大胆さのすべてがあった。」

DR MARTENS:北斎は、70歳までに何をやっても無駄だと言ったと言われていますが、どうやって決意を固めているのですか?
今田さん:私はいつも、「私のキャリアは60歳から始まるだろうから、焦る必要はない」と自分に言い聞かせています。一歩一歩、自分の仕事の幅を広げていけばいいんです。もちろん、そのためには健康でなければなりませんから、それが一番大事なことです。そうすれば、90歳、100歳まで働けますからね。
THE MET

葛飾北斎は、階級や国境を越え、エリート主義を排し、大衆を巻き込んだ作品を制作しました。北斎の最も有名な作品「神奈川沖浪裏」は、「THE GREAT WAVE」として知られ、一瞬のエネルギーと可能性を完璧にとらえ、それ以来、独自の生命力を持つようになりました。

THE MET
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